お前らは""""""""""一番強い""""""""""バスを知っているか…

この記事はみんなのガチ比較 Advent Calendar 2023 15日目の記事です。

遡ること時は9月末。アドカレ主催者の某氏からガチ比較をしないかと言われ、その場のノリと勢いで比較をすることになってしまった哀れな 22年入学勢 の記事です。ガチ比較創始者のやまま氏とは割と本当に偶然の出会い、多分1/32768ぐらいの確率だと思うんですが、奇妙なめぐり合わせで知り合いました。まあ知り合ってなかったらこの記事書いてないしな…


さて、人間の三大欲求としてよく知られている三要素は「睡眠・移動・音ゲー」である。世の中には「移動」が「ラーメン」ではないかという説が存在するが、個人的には「音ゲー」と「ラーメン」は切っても切り離せない関係にあるため、この説は問題の直和分割に失敗していると考え、「睡眠・移動・音ゲー」を採用した。

移動といえば、北海道、特に札幌の都市部以外の場所に住まう人間にとってマイカーは必需品と言っても過言ではない。しかし、自分のような車を持たない人間も数多く存在し、そのような人間の足の役割を果たしているのが公共交通機関というものだ。函館の公共交通機関として浮かぶものといえばバスと市電、未来大生のように五稜郭の方に全然行かないひとなら多分バスが真っ先に思い浮かぶと思う。

ということで、今回は函館バス、特にバス自体をガチで比較してやろうじゃないかと、そういうことだ。

最強を決める…

単純に最強といってもまあいろいろ評価軸がある。ガチ比較的にはわかりやすい評価軸がいいなーというメタ的な考察を経て、「始点から終点までに走った距離が一番長いやつが強いんじゃないか?」という仮設を立てた。

ということで、函館バスが運営する各路線の路線長を調べよう。といっても、路線長などは公に公開されていない、というか函館バス自体把握しているかわからないため、自分で調べる必要がある。今回は順序付けができればよいので、まあ近似値でもいいかなということで少し雑に計測することを考える。

さて、計測方法は以下のとおりだ。

まず、0.5m以上の長さを持つ定規を用意する。次に左足のつま先に定規の0点を当て、右足のつま先がちょうど0.5m部分になるように右足を出す。わかりやすいように、以下に画像を用意した。

定規と足

次に、足の左右を入れ替えて行う。これによってYoureinは歩幅0.5mで歩き続けることが可能になったのである。

ここまでできたら後は簡単で、バス停のGeoLocationデータと運行情報を用いて計算プログラムを書く。いかんせん函館バスが運行している路線が多いため、出力はファイルに書き出すのが無難である。

こうして得られた結果が以下のとおりである。

順位 路線番号 始点 終点 運行距離 (km)
1 710 函館バスセンター 上三本杉 129.2770
2 310 函館バスセンター 長万部ターミナル 107.9187
3 511 函館バスセンター 松前出張所 97.1576
4 510 函館バスセンター 松前出張所 96.7472
5 610 函館バスセンター 江差ターミナル 75.1811
6 721 長万部ターミナル 上三本杉 64.9075
7 522 松前出張所 木古内駅 55.3155
8 523 松前出張所 木古内駅 55.0612
9 521 松前出張所 木古内駅 54.6485
10 99(縄文文化交流センター経由) 函館バスセンター 鹿部出張所 53.3274

なんかもう上位層が強すぎて考えたくなくなるが、まあ予想通り函館市内から渡島半島の端っこまで行くようなバスがランクインしている。なんかここまでくるともう市内のことを忘れそうになるので、一応市内の方も考えておくと、67系統, 47系統などの循環するタイプのバスや55C系統などの文字通り函館市内を横断するようなバスが上位にランクインしてくる。

ということで、函館バス最強路線は

ちょっと待ったーーー!!!!!!!!!!!!!

え、なんですか

お前はこれで本当にガチ比較を果たせたと思っているのか?

そ、そんな

真にガチ比較をしようとするものであれば、現地に足を運ぶのが鉄則ではないか?貴様は大間にマグロを食べに行ったのか?貴様はサワデー香るスティックを部屋に集め品評を行ったのか?

う、そ、その

Yourein、バスに乗れ。

えっ

ということで、バスに乗っていこうと思います。

55C 系統 赤川→西高校前

約13.7kmを駆け抜けるバス。未来大生が3限終わりに帰るときにお世話になるアイツだ。さて、せっかく乗るからには普段はしないことをしてみることにする。いつもどおり未来大から乗るのは面白くないので、赤川から乗ってみることにする。

………遠くね?

普通に徒歩2kmとか書いてあるが、未来大から赤川通りのセブンまでが2.2kmなので、普通に下山する距離と同じくらいのルートを歩くことになるわけだ。

熊とか出てきたら死ぬよね。

あった。バス停があまりにもショボすぎてわからずに通り過ぎていたが、Google mapを見て行き過ぎていることに気付いたので戻ってきた。

乗るぞ!


乗った。

帰りもバスなので、なにもできず、とりあえず西部地区をぶらつくことにする。

ふぉろわーちゃん。二人で海を見に行こうよ。

歩いて山奥まで入ってきた。 写真には写っていないが、船見町という名前の通り、すこし歩くと海が一望できる。

結局西高校前からずいぶんと歩いてきた。結局5km分くらいは歩いている気がする。

海が見れたのが良かった。
乗車時間は1時間程度、運賃はガクフリなので無料。

510 系統 函館バスセンター→松前出張所

というところで、ウォームアップは終わらせて、"""ガチ"""の方に乗っていく。この510系統は路線長ランキングでも4位にランクインしている。ちなみに3位の511系統はこの510系統の亜種で、ちょっとだけ通る道が違うので511系統の方が長くなっている。

行くぞ!松前!

片道96kmとちょっとの旅だ。

ざせきのすきまにゴミをかくさないで欲しいらしい。

途中変なバス停があった

渡島半島にはコロニーがあるらしい

あっ!旧字体!

読めねぇよ

そんなこんなしているうち(3時間)に松前出張所に着いた。

どうやら野良猫が入ってくるらしい

ここまで来たのでせっかくなら松前市街まで歩いて昼飯でも食うか〜と思ったが、外はめちゃくちゃ風邪が強いし風のせいで寒い!
とりあえず昼飯はすぐ近くのローソンで取ることにした。

これは田舎コンビニあるあるのホームセンター的スペース。

結局からあげくんとおにぎりを食べた。 といっても、帰りのバスまであと40分ぐらいあって、40分間を松前出張所の中で過ごすのは流石に渋い。
暖かくて、時間を潰せる場所なんてこんなところにそうそう…

あっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

というわけで、PAフィーバー機動戦士ガンダム 逆襲のシャア Light ver.実戦行かせていただきます!
まずは一本目!

………ハンドルが硬い…

え、なんだこのハンドル。誰か10円玉でも挟んでるのか?
いや、これ単純にハンドルの回りが悪すぎるだけだ…なんか、こう、油とか差したほうがいいんじゃないのか。
うわ、コレ手離しても玉出てくるじゃん…

結果、-1K


帰りは木古内駅からいさりび鉄道で帰ります。

乗り換えまでの猶予は10分ちょっと。あとはバスがおおよそ定時で到着することを願うだけだ。

セーフ! このまま五稜郭駅まで向かう。

総移動距離はおよそ200km。運賃は往復4000円くらい。

310 系統 函館バスセンタ→長万部ターミナル

先に謝っておくと、本当は710系統というバスに乗る予定だった。710系統は先ほどにも示した通り函館バスの中でもっとも走行距離が長いバスで、それに乗って締めよう!と思っていたわけだ。しかし、乗ろうとしていた前日に気づく。「これ、乗ったら帰ってこれなくない?」と…

710系統は1日に1本のバスで、函館を15時くらいに出る。終点到着が18時頃なのだが、その時点以降に上三本杉を出発するバスはない。 帰りのバスはもちろん、鉄道駅行きのバスすら存在しないため、事実上海沿いにただポツンと一人取り残される形になるわけだ。ちなみに帰りのバス(上三本杉→函館バスセンター)は朝6時頃発車である。誰が乗るんだ!!!!!!!

というわけで、妥協案として710系統の次に走行距離が長い310系統。長万部ターミナル行きのバスに乗ることにした。

乗るぞ!!!!!

函館駅前バスターミナルの写真

本当はここで素晴らしい海沿いの景色をお届けする予定だったのだが、なんと乗車したバスはディズニー・チャンネル仕様にラッピングされていて、車内からの景色はもうただの白黒水玉模様。というわけで長万部までの3時間半は黒い水玉模様を眺め続けることになるわけだ。地獄か?

バス車内からの写真。ラッピングによって外がほとんど見えなくなっている。

道中特になにもないので写真とか撮ってないのだが、まあ普通に長万部ターミナルに着いた。
二人(?)七飯から乗ってきて長万部駅前まで乗ってた人がいたが、流石に長万部ターミナルまで乗った人は自分しかいなかった。まあターミナルとか言ってるけど建物もないしな…

長万部ターミナルの写真。出張所のような建物はなく、転車場しかない

ちなみに結構トイレに行きたくて、最寄りのコンビニに行こうと思ったら徒歩15分とか出てきて大変なことになった。あとこれは道中のオバルベツ線

オバルベツ線

最寄りのコンビニまでのルート。最短距離で到着まで14分と表示されている

朝からなにも食べてなかったのでめちゃくちゃお腹空いていたのだが、この時点で14時とかだったのでランチ営業をしているお店がもう開いていなくて昼飯難民と化してしまった。
でも松前のときよろしくコンビニ飯はちょっとなぁと思っていて、なんとか地元の飯屋を探してみると、ドライブインは18時まで営業と書いてあって「これだ!」となった。もう飯が食えればなんでもいいんだ。

バスを降りてから歩くこと50分。「ドライブインかに精」というお店に着き………これは営業しているのか………?????

店の写真。車は止まっているが、おそらく店主の車である

恐る恐る入ってみると、なんか店員―――というか多分店主なんだろう。その店には従業員が一人しか居なかった。―――に少々驚かれた顔をされた。いやいや、客来ない前提じゃん。水を出す前に店内の消えている電灯やテレビ、ストーブの電源を入れてくれた。なるほど、本当に人が来ない前提で営業されているわけだ。流石に「大丈夫か?」という気持ちが湧き出てくるわけだが、まあ入ったものはしょうがないので「豚ギスカン定食」なるものを注文してみた。

注文してから気づいたが、自分を迎えてくれたのは店主だけではなかった。亀も自分の来店を喜んでくれていた。ずっとこっち見てたからな。いやほんとに。

亀

店内に流れるHBCラジオと自分の来店によって点けられたテレビの音声が混ざって聞こえてくる。よくよく見たら待ち時間に読むマンガとかほぼ全部日に焼けてるし、何年前に買ったマンガなんだ。室内だからかやけに4G LTEの速度も出ないし、自分にできることはただ水を飲むのみ…あとは料理が来てから自分の選択を振り返るのみ…

「おまたせしましたー(ゴトッ)」

料理

………正直この料理が盆に載せられて出てきたとき、50分も長万部市街+海沿いを歩かされた自分の勝利を確信していた。「この料理は確実に美味い」と自分の本能が告げていた。
いやしかし、直感を過信するのは良くない。まずは一口食べてみてから判断を下すべきだ。早速プレートの中心に位置する卵の黄身を割り、付いてきたタレを回し入れる。やはりこの時点で勝利を9割8分くらい信じていたが、まあ食べないことにはなにも語れない。一口…

…………う、

美味すぎてU.M.A. (Unidentified Mysterious Animal)になった…

いや、冗談抜きで美味かった。長万部で昼飯難民と化した自分はもう長万部駅の待ち椅子に寄生してさっさと函館に帰ってしまおうかとか考えていたのだけれども、この店には確実に長万部に残った意味があった。これぞ神の飯、神飯(shénfàn)である。

諸君らも長万部に行くことがあれば食べてみると良い。


ところで、帰りの話だが、自分があのshénfànを食べた時点で帰りのバスは無くなっている。またもや帰宅は電車に頼ることとなる。長万部駅に戻って乗車券を買おうと自動券売機と運賃表の間で視線を往復させるがどうにも「函館」行きの運賃が見つからない。ポチポチいじっていると駅員が話しかけてくれて、函館行きの普通列車乗車券がほしいことを伝えると「函館行き普通の乗車券は自動券売機では買えない」ということを教えられた。なんなんだそれは。

長万部から函館(駅)まではルートによるが大体3時間程度で、バスとほとんど所要時間が変わらない。自分は渡島砂原駅経由だったので余計に時間がかかった。ところで、この文章はその帰りの電車の中で書いている。特にこの一文は桔梗をちょうど出たあたりで書いている。往復230km程度の旅はそろそろ終わりである。

最強を決める

さて、ここまでの旅を経て、最強を決めることとしよう。

最強は…

710系統 函館バスセンタ→上三本杉

そりゃ、乗ったら海沿いに置き去りにされて帰ってこれないバスが一番強いだろ。

明日はコンテナランタイムが比較されるらしいです。