Misskeyのおひとりさまインスタンスを建てました。
その思想はこの記事。技術はこっちの記事

そもそもなぜFediverseにいるのか

最近やたらと脱Twitterが話題だけど、実際別に現状のTwitterで困っていることは無い。
まあ完全に無いと行ったら嘘で、自作のソフトウェア用に用意していたProjectがbanされたので、そこは不満かも。

じゃあなんでわざわざFediverseにいるのかということを書いていこうと思う。

今年の5月の頭くらいからかなりメンタル面でやられてしまって、正直かなり辛かった。
そのメンタルは1ヶ月と半月くらい続いて、今に至る。
結局精神科にはかからずに1、「とにかく人を避ける」という手段でこれを乗り切った。今はそんなにメンタルに問題は無い。2

「とにかく人を避ける」というのは結構難しくて、アルバイトのときはあくまでもロールプレイングとして乗り切ることができたが、大学ではそうも行かない。だから講義の無いときはなるべく人と合わない場所か家に籠もっていた。
しかし、問題はインターネットである。
荒んだ心にインターネットは致命的だ。特に自分のTwitterは割と色々な関わりを持っていたため、そこにいると無用な関わりが自然発生する可能性すらある。

Twitterのrecommendation algorithmはかなり強くて、そのユーザーが属する言語圏で話題になっている投稿と、FF内の友達の友達、その友達の友達が気に入った投稿みたいなものをFor youカラム(おすすめタブ)に流してくれる。
コレ自体はまあ良い機能だと思うのだけれども、人との関わりを極力避けたい人間がTwitter上のつながりからよくわからん人間の目の前に現れるわけには行かない。3

ということで、およそ一般の人に向けたTwitterアカウントは極力使わないこととして、身内(主に同期)と関わるためのアカウントを主に使うようにした。
のだけれども、結局嫌な気持ちになることが多くて、Twitterを離れるという選択をした4

しかし、腐ってもツイ廃である。SNSの投稿は最早自分にとって声に出さない独り言みたいなものであった。
だんだんと自分の発言を誰にも反応されなくて良いのでインターネットに放流したい気持ちになった。

そこで、今年の3月ぐらいに作って放置していたmisskey.ioのアカウントをここで運用し始めることに決めた。
これが、自分がFediverseにいる経緯である。

でも君ioやめたじゃん

そう、この記事の本題はmisskey.ioから自分のインスタンスであるpost.yourein.netに移行したということで、別にTwitterの話はどうでもいいのである。

もともと自分がioにアカウントを作った理由は自分の周りに何人かioにアカウントを作成した人間がいたからというだけなのだけれども、結局そこまで運用されずに放置されてしまった。
というのも、自分がmisskey.ioにアカウントを作った3月はいわゆるTwitterを追われた難民たちが移住先を探し始めた第一波(か第二波とかそんなところだろうか)だった。
この記事の最初にも書いたように、別に自分はTwitterに不満を持っているからmisskey.ioにアカウントを作ったのではなく、人のインターネットストーカーをするためにmisskey.ioにアカウントを作ったのである。
だから、究極的にはROM専のアカウントですら事足りてしまう。

といった感じで、misskey.ioに移住することを匂わせたノートを投稿してその後放置するというとんでもない手のひら返しをしたわけなのだけれども、結局戻ってきてしまった。
これが創作の世界ならばとんでもない笑いものである5

結局自分にとってMisskeyのシステムはとても肌に、特にそのときの精神状態にあっていて、Homeに自分が見たい投稿だけを並べて、自分は独り言をサーバーに放流する。まさにこれをやりたかったという感じだった。
ただ、唯一肌に合わなかったところはmisskey.ioのリアクションシューティングかもしれない。
Misskeyはご存知の通りノートにemojiを用いてリアクションをつけることができる。また、DiscordやSlackのそれのようにサーバー特有の固有のemoji(custom emoji)を使うこともできて、様々なことができる。
misskey.ioでは特にemojiがミーム化していて、自分がmisskey.ioに登録した頃は特に「与謝野明子にレターパックで現金を送る偉業」が流行っていた頃で、未だにmisskey.io、多分実際に登録したことのない人はMisskeyという単語を聴いて思い浮かべるのがそのemojiなのだけれども、正直そのノリにはついていけなかった。6
別に自分は超高速で流れるLTL7の中から適切な投稿をcherry pickingからのリアクションシューティングをやりたかったわけではないので、あまりその文化には馴染めずに基本的にHTLを見ていた。

なんでioやめたの

Misskeyは最早misskey.ioの代名詞となってしまった。これは日本においてiPhoneがスマートフォンの代名詞になっているようなものと同じ現象だと思っていて、一定のbuzzを経た以上仕方のない変化だと思う。
ということで、空前絶後のTwitter引っ越しブームの最中、強烈な印象を植え付けたmisskey.ioはまず移住先の候補に上がり、実際多くの人間がmisskey.ioに移住してきた。

その中で、色々と問題も現れる。
特に少し前までは夜になるとmisskey.ioのサーバーが非常に重い状態になっていて、一時はmisskey.ioに接続した初回は一切の投稿を読み込まないという対策が取られたこともあった。
しかし、自分にとって問題はまた別で、そこまで関わる気の無い人間、自分があえて避けていた人間がmisskey.ioに流れてきてしまった。
こうなるとうかうかしてはいられない。せっかく手に入れた慎ましやかな安らぎを怠惰によって失ってはならない。
日本国憲法第十二条8に示されるように、自由と権利はそれを享受する者の不断の努力によって保持されるものである。

つまるところ、自分はまた人間との関わりから逃げたのだ。
個人的にmisskey.ioのブームは高々数週間で終わって、流入した人間のうちのいくらかが定住するようになるだけだろうと推測していたし、実際にそうなりそうな気がするが、またいつmisskey.ioが第二のTwitterと呼ばれる日が来るかわからない。9
だから、自分はmisskey.ioを離れることにした。

なんでおひとりさまなの

もちろん、misskey.ioが嫌ならば10別のインスタンス(サーバー)に移住すれば良い。それはFediverseの思想としてそういうものだし、実際Twitterからmisskey.ioにではない他のサーバーに移住した人間も多い。
misskey.ioでない他の有名なサーバーといえば例えばSubmarineなどがあげられる。

また、身内同士でインスタンスを作ることも当然できるわけで、実際に自分の所属する大学でそのような動きはある(この記事を書いている現在で)。

このインスタンスだけではなく、本当に(自分の所属する)大学の同期でMisskeyインスタンスを建てて運用している集まりも知っているので、別に身内でインスタンスを運用するというのは悪い選択肢ではない。

しかし、それではダメなのだ。
どうして人間関係を避けようと思って移住先を探しているのにその逃げた人間関係に戻ろうとするのだろう?
その答えが「おひとりさま」だった。

結局、自分は何も変わっていなかった。
B1の頃に様々な勉強会に顔を出しすぎて感覚が麻痺してしまっていた。
結局の所自分は、昔からずっと、カーテンを締め切った部屋に籠もって一日中キーボードを打ち続けることを習性とする人間であったのだ。

サーバー建てます

こっち


  1. それこそTwitterのFFに精神科に通院している人間が何人かいて、「その人たちと比べると別に精神科にかかるほどじゃないんだよな…」みたいな気持ちがあった。気持ちは非常に辛いけど別に外に出れるし、バイトにも大学にも行けるので、そこまで問題も無いと思った。 

  2. 自分はそう思っているということを友人に話したら「それはお前がその精神状態に慣れただけでは?」と突っ込まれてちょっとうーんという気持ちになっている。 

  3. 自分は自分の同期の中ではかなりのツイ廃だったので、その時の名残で自分の後輩に当たる新入生や同窓生に絡みに行かなくても補足されるというよくない現象が起きていたりする。(Twitterの名前知ってる!、そのアイコンみたことある!など) 

  4. アカウントを消さなかったのは、別に消しても消さなくても同じだと思ったから。それと、人と話はしたくないが、TLに流れてくる絵は見たい。 

  5. むしろ現実世界のほうがそういう人間はネタにされやすいかも。 

  6. とはいえ、そのemoji、特に「レターパックで現金送れ」が適切な投稿もあったし、自分も使った。:igyo:もよく使ったと思う。 

  7. Local Time Line 

  8. この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。 

  9. 実際第二のTwitterなんてものは存在せず、そもそもFediverseの視点から既存のSNSとmisskey.ioやmstdn.jpに代表される分散型SNSが全く異なるものであるということを我々は理解しなければならない。 

  10. 僕は実際にはmisskey.ioのことは嫌いではない。僕が嫌いなのは自分が恐怖するに値する人間関係である。